大江さんと舞城さん
- 作者: 渡辺一夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1950/09/20
- メディア: 新書
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/11/27
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 388回
- この商品を含むブログ (116件) を見る
花道は握手をしなかった。
危ないからか。
朝5時に起きて遊歩道を1時間散歩。
散歩中、所ジョージさんと会い、後日所さんからマフラーが送られてきたそうだ。
マフラーは光さんがしていて、所さんのことは友達だとおもっているとか。
小説の5ページほどを考えながら歩くそうな。
水死の生原稿が見られた。
エラボレートは水色の色鉛筆でしていた。
大江さんが子供時代に読んでいたという公民館の本は200冊くらいで、坊っちゃんとかそれからとかを読んだとか。
漱石の初版は2000部ほどと少なかったが100年読まれた。
純文学の読者層もあまり多くないが、時代を近代から作りあげていくというようなことをいっていたような。
純文学というのは自分が書きたいことを書くのものであると定義もしていた。
民主主義は個性を尊重することだとか。
中原昌也の考えとシンクロした。
詳しくは以下。
http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi60.html
渡辺一夫が作った大江城というお宝も出た。
サラマンダーの紋章と脱出口があった。
リリードの大切さをロラン・バルトとノースロップ・フライから学んだとも。
リリードはクエスト(探究)することだそう。
部分的に読むんじゃくて最初から読みなおすそう。
取り替え子でも再読しようかな。
坊ちゃんを再読したけど、はじめより主人公の哀しさに感銘したし。
再読はいいかも。
でも大江さんの本は途中でとまっている本ばかりだ。
洪水はわが魂に及びも下巻の初めで、性的人間も2のはじめらへんで、さようなら、私の本よ! も第3章で、M/Tと森のフシギの物語は第5章から読もうとしてとまっているし、不満足は読んでいる最中だが。
万延元年のフットボールも途中まで。
しかし大江作品には芸能界と縁の深い命名が多いなあ。
塙吾良とはなわ並びにナイツ、倉木まり恵と倉木麻衣、椿繁と椿鬼奴、バードとバード、大木勇魚とビビる大木、JとJ……
ちなみに福永信は筒井康隆の朝のガスパールに同姓同名のひとがでてきます。
第142回芥川賞候補作発表。
舞城王太郎 ビッチマグネット
羽田圭介 ミート・ザ・ビート
大森兄弟 犬はいつも足元にいて
藤代泉 ボーダー&レス
松尾スズキ 老人賭博
予想はすべて外れた。
だれが獲ってもおもしろいんじゃないか。
だめでもいいから、あきらめずにやることの大事さがしみじみ伝わる候補作のような。
でも芥川賞を獲らなくてもおもしろいものはおもしろいけど。
芥川賞とかノーベル文学賞とかそういった権威から自由でいたい。
だから舞城さんは獲るべきじゃないかも。
舞城さんが変えてくれるという期待もあるが。
村上春樹らが獲れなかってもよかったんだから、舞城さんが獲らなくてもね。
候補になったことで、舞城さんは十分純文学と認められていることの証でしょう。
でもこれで舞城人気がもっとあがるといいけど。
だがいま舞城作品はなぜだかあまり読む気がしない。
でもこれは新年早々いいニュースだ。
純文学とサブカルの新しい刺激になる。
舞城さんはあんがいいま一番いい立ち位置にいるのかもしれない。
大変そうだけど。