瓦礫の中から言葉を拾い集め
瓦礫の中から言葉を―わたしの<死者>へ (NHK出版新書 363)
- 作者: 辺見庸
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/01/06
- メディア: 新書
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- 作者: テオドール・W.アドルノ,Theodor W. Adorno,渡辺祐邦,三原弟平
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/02
- メディア: 文庫
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カミュの書く誠実さや、メディアが死者を物化してしまうのに対して、死者ひとりひとりに言葉をあてがう大切さなどを述べていた。
震災文学は質が悪いというひとがいたが、辺見さんの『眼の海』はどうだろう。
『もの食う人びと』を少し読んだら、日本の飢渇の予感を書いていた。
92年末に。
震災後、言葉を商品化することの怒りもあるのか。
「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮だ」アドルノ
「詩とは翻訳によって失われるもののことである」フロスト
世界文学とは「翻訳において価値を増す著作のことだ」ダムロッシュ
又吉さんは岸本佐知子を知ってたなあ。
ニーチェはそらんじられる寸鉄を推奨してた。
「読書する怠け者を憎む」ツァラトゥストラ
犯罪は本質ではなく、例外行為だ。
震災と入れ替えて考えるとどうか。
個人は例外なもの。
それが均されてしまう。
血で書くのは私小説だけじゃない。
SFを血で書く。