『ピストルズ』読了
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これで心おきなく資料が読める。
初めのほうが抜群におもしろくてだんだんトーンダウンする感じだったなあ。
回想の書き方が、あまりに正確すぎて記憶の曖昧さやいい加減さを出したほうがよかったのではないか。
詳細な日記があるとか、サヴァン症候群の設定だから、ああなっているのだけども。
というか、書店主の創作なんだから現実ではないのか。
でも大オチもあるし、詐術的リアリズムなのか
展開としては美しいのだが。
久保田智子は読了したんかなあ。
詳しいことはワセブンに投稿する論文で書こうかと。
同日、中原昌也「人間の顔にしか見えないものが」(『文藝』12・春)も読了。
馬鹿げたどうでもいい与太話が、真実の語りに聞こえてきてしまう異常さは健在。
中原さんも阿部和重も第一線で頑張ってるけど、以前ほど楽しめない。
自分の能力が低下したのか。
二人に限ったことではなく、どの作家にも情熱を燃やさなくなったような。
生きる熱意が衰えてきているのか。
小説書いていてもどこか虚しい。
日々、新聞を読み、散歩し、本を買い、テレビを観て、ツイッターをチェックし、ブログをアップし、マッサージチェアにもたれ、本を読み、小説を書き、たまに音楽や映画を楽しむ程度の繰り返し。
これはべつに苦じゃない。
なにか一つのものに執着しのめり込みことがなくなり、よりフラットな気持ちで、少しずつついばむような具合。
おとなになってしまったということでしょうか。
ブログは中毒気味だけど。