手段と目的

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

ニーチェ全集〈4〉反時代的考察 (ちくま学芸文庫)

ニーチェ全集〈4〉反時代的考察 (ちくま学芸文庫)

カントの他者を手段として使ってはならないという倫理。
これを道尾秀介のTRを観て思い出した。
すっかり忘れていた。
これを学生時代こころに刻んで生活していたはずが、この規則を破って地獄へ落ちてしまった。
あれから悪いこと続きだ。
それもこれもこの戒律を忘却していたがためのことではなかったか。
ちょっと小説が褒められたぐらいで天狗になって他者を自分が偉くなるための手段としか見ていなかった。
情けないことです。
道尾さんは複雑な仕掛けが目的ではなく手段と言ってた。
目的はあくまで登場人物の感情だと。
感情を手段として使い目的を仕掛けにする、これではあかんのかな。
きのうはおどろくほど小説が進む。
スカスカだけど。
どうも辻褄合わせの執筆になってしまう。
主導権が自分になく、ただパソコンに書かされているような。
イメージをわかして描写するのではなく、ただ説明的に字を打ちこんでいるだけ。
これじゃあ小説になんない。
出直しです。
手直しです。
これは大手術で群像にでも送るつもりでショックを与えたほうがいいか。
大目標があればもっと気合いが入るだろう。
やれやれ。
アエラを買い逃した。
リン・チーリンの女性自身の二の舞。
ついに接骨院にしばらくは行かなくてもよくなりました。
様子をみるとのことです。
8年間かかりっきりだったこの病気も一段落です。
完治ではありませんが。
これは吉兆
小説に全力を注げそうです。
しかしいつからこんな自己否定が強くなったのか。
不登校のころは自己嫌悪がはげしかったが。
それがだんだん解消されて上京したときは自信満々だったような。
やっぱりその後の病気と失恋によって中年の危機に陥っているのか。
これを自力で脱却せんと。
しかしどうも人間が古い。
書いててもなぜか古い言い回しになる。
反時代的でいいのだろうか。
じっと手を見る。
他者を手段としてのみならず同時に目的として扱う―世界史の構造
小説的思考はすべての思考体系に力ずくで突破口を開き、考察にあらゆる道を検討し、その果てまで行こうとする(略)説得を望まず、鼓吹を好む。別の思考を鼓吹し、別の思考力を始動させることを望む―裏切られた遺言
実存的な分析―ゴンブローヴィチ
なるほど。
小説は手段であり目的は読者か。
うーむ。