謎の電話

狂気について―渡辺一夫評論選 (岩波文庫)

狂気について―渡辺一夫評論選 (岩波文庫)

きょう昼12時ごろ、ケータイがけたたましく鳴る。
眼ざましかとおもい、寝床から手をのばし、切ってしまったのか、自然に切れたのか判らないが、ともかく発信音が消えた。
変な夢をみた。
むかしみた夢をさいど実際に体験したような感じだ。
きのう、カールじいさんの空飛ぶ家を観た。
紋切り型というか、定番というか、でも充分楽しめた。
宣伝通り、エリーとのはじめらへんが特に泣けた。
銃が最後の最後ででてきたのも印象的。
カールじいさんの苗字がたえず聞き取れなかった。
冒険家は狂っていたのか。
本編のまえのショートフィルムが意外とおもしろかった。
生命を創造し、こうのとりに運ばせる神のような雲たちになかに、変わった生物ばかり創造する雲がいるという話。
その風変りの雲から命を受け取るのが、毛並みの悪いこうのとり
かれは雲の変な動物を運ぶのが嫌になったのか、雲から離れる。
雲は泣いてしまうが、こうのとりはほかの美しい雲からアメフトのプロテクターを借りてきて、変な生物を再び運ぶというもの。
電気ウナギやハリネズミ、鮫などの生物をどんどん創り、つぎつぎに運んで行く姿が頼もしくもあり微笑ましかった。
業のふかいものをなんのてらいもなく創り続ける姿は無垢でもあり、なにか罪深いような。
おかしな生物をつぎつぎ創った神を肯定しているような。
それに似せていろいろ創造したり創造された人間に対し、もっと寛容であれといっているような。


謎の電話にリダイヤルするもだれも出ず。


BOSSを観る。
木元(戸田恵梨香)が田島(山田孝之)に拉致される話。
フロイトの反復強迫の犯罪。
吉瀬美智子がひわいな顔だ。
奈良橋玲子というのか。

電話はだれからだろう。


きのう映画帰りに氏神さんに初詣でする。
お賽銭は45円。
兄は1円。
ふたつの小説と同人誌が無事完成することを願った。
薬を飲み忘れ、すこしのあいだ、考え方が後ろ向きになる。
小説もなにもかもやめたほうがいいと。
新人賞を獲っちゃったらまともに働けないと。
編集者との打ち合わせもできないような。
このブログを読まれるのもこまるし。
隠れ作家になるしかない。


大江健三郎が正月の新聞で、読書における脈絡を大事にするようにいっている。
60にして自分の読書遍歴の脈絡に気づいたそう。
大江さんはこどものころ、公民館の本をすべて読んだが、母に覚えていないことを諭され、読書カードを書くようになったそう。
そして伊丹十三から渡辺一夫の本を教えられ、古本で片っ端から読んで、東大で渡辺先生に教わる。
それから派生して、加藤周一や海外の学者の本を読んでいくという。
そういえばル・クレジオはセヴンティーンを読んだそうですね。
オルハン・パムクは個人的な体験を読んでいた。
私の本との出会いはなんだったのか。
坊っちゃんとかだからな。
こどものころ本に耽溺した経験はほとんどないから。
絵本やレコード(東京こどもクラブ)はいっぱいあったけど。
あとはウルトラマン仮面ライダーだから。
二代目タイガーマスク(アニメ)とか。
そのごは江戸川乱歩太宰治になるし。
ふくろねずみのビリーおじさんとか地底旅行(失われた世界?)とかエルマーとか。
ゲームブックとかテーブルトークとか。
いろいろ好きなものはあったか。
こういうのが大人になって意味をもつのか。


あの電話は……