ピクニック

アメリカン・スクール (新潮文庫)

アメリカン・スクール (新潮文庫)

アサッテの人

アサッテの人

きょう、豊田市中央図書館へ行ってきました。
ジョイス・キャロル・オーツ「かれら」、大江健三郎「小説の方法」「空の怪物アグイー」、多和田葉子「聖女伝説」、「日本近代文学評論選」を継続。
図書新聞」と「読書人」の同人誌コーナーをチョイ見してから、「朝日新聞縮刷版」2005年8月27日beの「文豪書簡」(孤独悩むな 最後の文士中原昌也君へ 島田雅彦)と「アエラ」(2009年7月20日号)の「現代の肖像」(はてな社長 近藤淳也)をコピー。
福永信の詩が載っていた「文藝春秋」は貸し出し中だった。
ヴィデオブースで、ジャン・ルノアール「ピクニック」を観る。
未完成だったんですね。
短い40、50分くらいの映画でした。
本編よりも長い、カットされた映像集も途中まで観る。
観ていると忘れていることが、あまりに多いことにびっくり。
それだけ細部にこだわっている証拠かとおもう。
私のナンバーワンムーヴィー(チャド・マレーン「HONEY STAR」は別格)である、「日曜日の人々」にも通じる官能的なお話だった。
イメージしていたのはサイレントのドキュメンタリー風のものだったが、「ゲームの規則」とかを観ればわかる通りルノワールはトーキーの時代なんだから、ほんとうに思い違いをしていた自分が恥ずかしい。
草の上の昼食」とは違う映画なんですよね。
役者のそれぞれの演技が板についていて、演劇的でおしろかった。
演出でフィクション化したほうがよりリアルに感じるものかもしれない。
保坂和志なんかはこういうのを観て刺激を受け、小説を書いているのか。
来月はミヒャエル・ハネケ「コードアンノウン」を観るつもり。
図書の帰り際、松坂屋内の未来屋書店小島信夫「残光」(文庫)を購入。
帰ってきて夕刊を読んだら、小島信夫の記事を発見。
ものすごい”知”だね、小島さんは。
川上未映子「ヘヴン」の剛毛少女コジマは小島さんからきているのかなあ。
本谷有希子「あの子の考えることは変」の登場人物名”巡谷”というのは、朝日の楊逸のエッセイで日本人の変わった名字に出てきた”巡谷”から取ったんじゃないのか?
無意識か。
「残光」は拾い読みするとおもしろそう。
ドラゴンズが日本一になった年に芥川賞受賞しているのか。
1954(昭和29年)
2007年のドラ日本一を知らずに亡くなったのか。
東海出身としては小島さんや堀江敏幸(「熊の敷石」はかろうじて読んだ)、諏訪哲史くらいは読まんといけないか。
堀江さんの芥川賞受賞の2000年度が小島さん受賞の「アメリカン・スクール」から46年。
諏訪さん「アサッテの人」が2007年度で小島さんから53年。
私が初めて群像に送ったのが第47回、来年送ろうとおもっているのが第54回。
堀江・諏訪の小島さんとの芥川賞隔たり年数から、ちょうどそれぞれ1年後になる。
7年間の成長となまけを存分にだしますよ。
「アサッテの人」は文庫がでたら読みます。
そういえば、小島さんの命日と諏訪さんの誕生日は10月26日で同じじゃないか。
諏訪さんは小島さんのあとを継いでやってきたのか……
なんだかおそろしい。
つぎドラが日本一になるときまた東海の誰かが芥川賞を……
でも2005年度に東海市中村文則が「土の中の子供」で獲っている。
私は大のロッテファンでもありますけどね。
2006年のリーグ優勝をしたときは三重の伊藤たかみが…
2011年はどうなることか。