アーチザンとアーティスト
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
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- 作者: 青木淳悟
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
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印象派がはじめからアーティストの走りだったということです。
笙野頼子が”内面抵抗文学”と「文藝」で安藤礼二との対談で謳っていたが、市場への抵抗もアーティストである作家としては矛盾として抵抗しぬくいところがあるのか。
あくまで市場は介在せず、”内面”に限った抵抗ということか。
埴谷雄高の文学を”妄想”とし、≪内的自由の追求≫という考えと共鳴するものか。
岡和田晃氏は「社会は存在しない」で青木淳悟と佐藤友哉を引いて、前者は構造を浮き彫りにさせる純文学の末裔で、後者をセカイ系の実存的内面だけの世界というようなことを語っている。
乙一は自分の創作態度を”職人”になりたい、と語っていた。
青木的な純文学は、まだ私は理解できていない。
佐藤さんを古いと宇野常寛などはこきおろしているが、私としてはそう感じない。
たしかに退屈なところもあるにはあるが。
テン年代は保坂・青木的真正純文学と、乙一・佐藤的ライトノベル+純文学の合いの子の決戦になるのか。
笙野さんはどちらの陣営につくのか。
高橋源一郎の3歳の息子さんが、急性脳炎のため脳に障がいが残る可能性があると診断されているそうです。
大江光みたいにすくすく育ってほしいです。
私も精神的疾患を抱えている経験から、極私的な意見ですが、大変かもしれませんが当人はそれほど不幸ではないといえるとおもいます。
高橋さんの今後の作品に大きな変化がおこるかもしれない。
「ゴーストバスターズ」までは完読していたが、以後の「あ・だ・る・と」や「官能小説家」「日本文壇盛衰史」「メイキング・オブ・同時多発エロ」「ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」「君が代は千代に八千代に」「性交と恋愛にまつわるいくつかの物語」「いつかソウル・トレインに乗る日まで」などを斜め読みし、「ニッポンの小説」に痺れた自分としては次なる源ちゃんに大きく期待したいです。
「群像」で新連載始まりましたが。
選考委員をつとめる10月の「すばる」と来年以後の「文藝」の新人賞もたのしみ。
私も「群像」で最終選考に残って……
源ちゃんが群像新人文学賞の選考委員最終年に「『新しい人』になるほかない」といい、笙野さんが「群像よ新人よどうか無事で、再見!」といっていた。
これに触発されてこの年、「群像」に初めて応募した。
ちょうど「シンセミア」が出たころだった。
締め切りの10月末をまたずにあせって「シンセミア」発売日に符牒さして冷静に判断できないまま応募した。
ほとほと若かったと反省する。
もちろんなんにも引っかからずに落選しました。
その5年くらい前「すばる」(1997年10月号)を古本で買って、源ちゃんと阿部和重との対談「あたらしいぞ私達は。」を友人とともにネタにして長電話をしたもんだ。
対談のタイトルは、荒川洋治からとっているんですね。
谷川俊太郎かと勘違いしてました。
そしてその10年後にまた「群像」に出す予定。
「週刊朝日」で東浩紀がベーシック・インカムについて語ってました。
ロスジェネ系にはなんとなく口を閉ざしていたよう感がありましたが。
肯定派でした。