無能の人


困りました。
大連から、無事に帰ってきたのにも関わらず、次々と問題が発生。
第一、旅行前の、川上未映子の読書モニターも、底の浅い感想を送ってしまったし、ワセブンの新人賞投稿も類語反復の嵐で、基本がまったくできていないばかりか、蓮實重彦の影響下を抜け出せていない、無意識に媚びた代物になっていた。
そして極めつけは、兄がすごく欲しがった持ち帰っていい機内誌をDVDが全没収された恐怖心により、かばんに入れるのを止めてしまい、ひどく後悔させてしまったことと、中国の友人に買ってきてと頼まれていた『プランク・ダイヴ』を買えず相手を失望させ、きのう文芸誌を求めて、書苑イケダに行ったら売っていたという凡ミス。
大失敗4連発。
玉梅さんにも会えずに終わってしまったしなあ。
これじゃあ、全治全能たる小説世界を書く作家には、到底なれない気づかいの欠如。
嘆かわしいなあ。
自己嫌悪は自己陶酔の一種だと、小林秀雄は言っているようですけど。
しかしここで死んでしまっては、もっと周りを傷つけることになってしまう。
せっかく周囲の支えでここまで回復したのだから、自暴自棄はやめるべき。
なんとか、ミスを挽回したいが無理だろうか。
中国珍道中はとても楽しかったが、それも夢の世界の出来事のようで、もはや気づまりが支配する現実に舞い戻ってしまった。
ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ。
無能ゆえに、前に進める。